糖鎖の細胞へ与える影響と健康利用
体内で糖鎖が担う役割糖鎖とは単一では多価アルコール酸化生成物である糖が、複数結合した状態をいいます。
例えば、グルコースが結合したものがブドウ糖です。
糖同士のほかにも、糖はタンパク質や脂質を結びついて糖たんぱく質や糖脂質になります。
これらの物質は、人体の生理作用を担当する重要なものです。
特に、細胞の表面にできるものは、ポストゲノム研究と言って遺伝情報以外の要素を用いた細胞研究に利用されています。
細胞表面にできている糖の結合の情報を調べることによって、細胞を老化させるメカニズムも分かってきました。
シアル酸という糖の化合物は、高齢者の細胞ほど量が少なく老化を計るサインの一つとして注目されています。
細胞の老化と固体の老化の関連は、まだまだ研究の途上です。
細胞の老化についての研究が進めば、加齢と様々な疾患との相関関係も今よりもっと解明されるかもしれません。
健康に年を重ねていくための工夫を細胞における糖鎖の状態を整えていくことで、健康長寿や美容を維持する研究も進んでいます。
ガラクトースという糖化物は腸内環境を整えて便通を改善し、肌荒れも治してくれる効果が期待できます。
また、マンノースは免疫活動を行うマクロファージを活性化することでインフルエンザなどの疾患や炎症に抵抗します。
こうした健康効果を得るためには、食べ物から摂取するのが一番です。
ガラクトースは乳製品、マンノースはこんにゃくの中の成分グルコマンナンに多く含まれます。
普段の食事に取り入れることで、細胞の老化を防ぐことを目指しましょう。